屋上の水たまりが消えない原因は?排水口・水勾配・防水層の確認方法

雨が止んだあとも屋上に水たまりが残っていると、「このまま放置して大丈夫なのか」「防水工事が必要なのか」と判断に迷うことがあります。屋上の水たまりは、見つけただけで防水層全体の改修が必要とは限りません。まずは排水口の詰まり、水の流れ方、防水面の状態を分けて確認することが大切です。


落ち葉やゴミを取り除くだけで排水が改善するケースがある一方、清掃しても毎回同じ場所に水が残る場合は、水勾配や床面、防水層の状態まで確認した方がよいこともあります。原因を一つずつ切り分けると、清掃で様子を見るのか、専門業者へ調査を依頼するのか判断しやすくなります。




屋上の水たまりは原因を切り分けてから対処を決める

屋上に水たまりがあるからといって、すぐに防水工事を行う必要があるとは限りません。最初に見るのは、雨水を流す排水口やドレンの周辺です。落ち葉や土砂などで排水が妨げられていれば、そこを清掃するだけで水の流れが改善する場合があります。


一方、排水口に目立った詰まりがないのに水が残る場合や、清掃後も同じ場所に水たまりができる場合は、床面の勾配や凹凸、防水層の状態など別の原因も考える必要があります。水たまりだけを見て工事内容を決めるのではなく、「なぜ水が流れないのか」を確認してから対処を決めるのが基本です。


関東防水管理事業協同組合では、屋上ドレンが詰まったり破損したりすると雨水が適切に排水されず、屋上に水がたまると説明しています。ドレン周辺の清掃だけでなく、本体や周囲の防水層に異常がないかを見ることも必要です。

参照:屋上ドレンの詰まりや故障が引き起こすトラブルと対策




屋上に水たまりができる主な原因

水たまりができる原因は一つとは限りません。屋上で確認しやすいものから順番に、排水口・水勾配や床面・防水層や下地の状態を見ていきます。



排水口・ドレンに落ち葉やゴミが詰まっている

最初に確認したいのは、排水口やドレンの周囲です。屋上には風で運ばれた落ち葉、砂、土、細かなゴミなどがたまり、雨と一緒に排水口へ集まります。これらが水の通り道をふさぐと、雨水を十分に排出できず、屋上に水たまりができやすくなります。


目に見えるゴミが原因であれば、安全に作業できる範囲で取り除き、その後の雨で水の残り方が変わるか確認します。ただし、排水口の内部まで詰まっている、ドレン自体に破損がある、防水層との取り合い部分が傷んでいるといった場合は、表面の清掃だけでは解消できません。

参照:屋上ドレンの詰まりや故障が引き起こすトラブルと対策



水勾配や床面の状態によって水が流れにくい

屋上は平らに見えても、通常は雨水が排水口へ向かって流れるように勾配が設けられています。この水の流れがうまく機能していないと、排水口が詰まっていなくても特定の場所に水が残ります。


たとえば、雨のたびに同じ位置へ水が集まる場合は、水の通り道や床面の状態を確認する材料になります。目視だけでは勾配や下地まで判断しにくいため、清掃しても改善しない場合は「排水口に問題がないから大丈夫」と決めつけない方がよいでしょう。



防水層や下地の状態によって凹凸が生じている

防水面に膨れや浮きなどがあると、表面に凹凸が生じ、その周囲に水が残ることがあります。ただし、水たまりがあるだけで防水層の劣化が原因とは断定できません。


確認したいのは、水たまりの周囲に膨れ、剥がれ、ひび割れなど別の異常が出ていないかです。水の流れと防水面の状態を分けて見ることで、排水だけの問題なのか、防水層を含めた確認が必要なのか整理しやすくなります。




水たまりを見つけたときに確認する順番

屋上の水たまりを見つけたら、いきなり原因を一つに決めるのではなく、確認した内容を残しながら順番に見ていきます。専門業者へ相談する場合も、発生状況が分かる写真や情報があると状態を共有しやすくなります。



雨が止んだあと、どこにどの程度残っているかを見る

まず、水が残っている場所を確認します。排水口のすぐ近くなのか、屋上の中央なのか、壁際なのかを見て、可能であれば写真を撮っておきます。雨が降るたびに同じ場所へ水が残るのかも確認しておきたいポイントです。


一度だけの状態では判断しにくい場合があります。安全に確認できる屋上であれば、雨が止んだ後の水の引き方を何度か見て、発生位置や残り方に共通点がないか整理します。



排水口の周囲にゴミや詰まりがないかを見る

次に、排水口の周囲を見ます。落ち葉や土砂など、目で確認できるものが水の流れをふさいでいないかを確認してください。安全に取り除ける範囲のゴミを清掃したら、次の雨で水たまりの状態が変わるかを見ます。


高所で転落の危険がある場所や、立ち入り自体が難しい屋上では、無理に確認する必要はありません。また、排水管の内部や防水層との接続部分を分解して確認するような作業は、専門業者へ任せた方が安全です。



膨れ・剥がれ・ひび割れ・雨漏りがないかを見る

水たまりの周囲だけでなく、屋上全体を見られる範囲で、防水面に膨れ、剥がれ、ひび割れなどがないか確認します。室内の天井や壁に雨染みがある場合も、水はけだけの問題として切り離さずに考えた方がよい状態です。


関東防水管理事業協同組合の防水診断でも、屋上の水たまりに加えて、防水シートの浮き・剥がれ、ひび割れなどが確認項目として挙げられています。水たまりと別の症状が重なっている場合は、原因調査を検討する判断材料になります。

参照:無料訪問診断|関東防水管理事業協同組合




排水口を掃除しても水が残る場合は原因調査を検討する

目に見える落ち葉やゴミを取り除いたあと、水が問題なく排水されるようになったのであれば、まずはその後の状態を確認します。一方、清掃しても毎回同じ場所に水が残る場合は、排水口だけではなく、床面の水勾配や凹凸、防水層の状態なども確認する段階です。


特に、水たまりと同じ場所に膨れや剥がれがある、ドレン周辺の防水面が傷んでいる、室内にも雨染みや漏水が見られるといった場合は、自己判断で表面だけを補修すると原因を残してしまう可能性があります。どこから水が入り、どの部分に手を入れる必要があるかを現地で確認してから補修方法を決めます。


水たまり以外にも気になる症状がある場合は、既存のチェック項目と照らし合わせて屋上全体の状態を確認できます。


屋上の劣化サインもあわせて確認したい方へ。

防水劣化のチェック項目を見る




水たまりの原因によって必要な対処は変わる

屋上の水たまりへの対処は、原因によって変わります。「水がたまっているから防水材を塗る」という決め方ではなく、排水の問題なのか、床面の状態なのか、防水層にも異常があるのかを確認してから必要な作業を選びます。



排水口の詰まりが原因の場合

落ち葉やゴミなど、目に見える詰まりが原因であれば、まずは排水を妨げているものを取り除きます。清掃後に雨水が流れるようになったか、水たまりが以前と同じように残らないかを確認してください。


ただし、何度清掃しても詰まりを繰り返す場合や、ドレン周辺にひび割れ・剥がれなどがある場合は、清掃だけで終わらせず周辺の状態も確認します。



水勾配や床面に原因がある場合

排水口に問題がないのに特定の場所へ水が集まる場合は、水の流れ方や床面の状態を調べます。どの範囲に水が残るのか、排水口までどのように流れているのかによって、確認すべき部分が変わります。


水勾配や下地の状態は、表面を見ただけでは正確に判断しにくい部分です。清掃で改善しない状態が続く場合は、必要な範囲を現地で確認してから対処方法を決めます。



防水層にも異常がある場合

水たまりに加えて、防水層の膨れ、浮き、剥がれ、ひび割れなどが見られる場合は、防水面そのものの状態も確認します。症状によって部分的な補修で済むのか、広い範囲の改修が必要なのかは変わるため、水たまりだけを基準に工事範囲を決めることはできません。


この段階では、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水といった工法を先に決めるのではなく、現在の防水仕様と傷み方を把握することが先です。原因と既存の状態を確認したうえで、必要な補修・改修方法を選びます。




屋上の水たまりを相談するときは写真と発生状況を整理する

屋上の水たまりについて相談するときは、「水がたまる」という情報だけでなく、いつ・どこに・どのように残るのかを整理しておくと状況を伝えやすくなります。可能な範囲で、次の内容を確認しておくとよいでしょう。

  • 建物の種類
  • 水たまりができている場所
  • 雨が止んだあとも水が残るか
  • 毎回同じ場所にできるか
  • 排水口周辺の状態
  • 膨れ・剥がれ・ひび割れの有無
  • 屋上全体と水たまり部分の写真
  • 室内の雨染みや雨漏りの有無
  • 分かる場合は前回の防水工事時期


当社では、マンションやビル、工場、倉庫などを対象に、防水・シーリング工事を行っています。排水口を清掃しても水たまりが残る場合や、防水面にも気になる症状がある場合は、現在の状態を確認したうえで必要な対処を検討します。


水たまりの原因を確認し、防水工事が必要か相談したい方へ。

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